




総務省の「住宅・土地統計調査」によれば、2013年の日本の空き家数は820万戸、空き
家率は13.5%といずれも過去最高を記録し、空き家数も空き家率も右肩上がりで上昇を
続けている。中でも現在、問題なのは、買い手や借り手を募集するわけでもなく、そのま
ま放置されている状態の空き家であり、空き家全体の39%を占めている。独立した子が
親の死去によって実家を相続したものの、活用できず持て余しているケースなどが増え
ていると見られている。空き家率は今後も上昇を続ける可能性が高い。中でも活用で
きない不動産についての相続は、所有権の放棄が難しく現実的に相続せざるを得な
い状況になる。結果、空き家が手付かずになり、最悪の場合には損害賠償といった形
で近隣住民に法的責任を負う可能性がある。
(エコノミスト「所有者に取り壊しや修繕を迫る特別措置法の抱えるジレンマ」より一部抜粋)